#01『エイリアン2』ミニッツライナー(137分)

ミニッツライナーとは?
映画本編ごとに止めて
「だれが」「なにをした」
かだけをずつ書いていくことで
映画の構造をより深くたのしむ方法です




※解説に興味が無い方へ
以下本編記事です




こんにちは、ケロヨンです
今回は、ミリタリーSFの名作
画に限らず多くのメディアに影響を与えた アクション映画の教科書!
『エイリアン2』をとりあげます
題して…
『エイリアン2』から学ぶ 
~ハリウッド映画の脚本術~ 
 
2時間の映画の枠の中で
脚本の面白さ自分がやりたいこと! を無理なく上手く両立させた名作の秘訣を…
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「エイリアン2をパクれば名作アクションが作れる!」
…と言えるとこまで、まさに「教科書化」していきます
あとがきでは「完全版でキャメロンは、なにをやろうとしたのか?」
追加カットを全てミニッツライナーしてます
なにかものを作ってる方、物語を描きたい方の役に立てる内容になればと思います!




・目次
『エイリアン2』から学ぶ 
~ハリウッド映画の脚本術~ 

まえがき
【ハリウッド映画の脚本術】

本編
【アクション映画の教科書『エイリアン2』】
劇場公開版ミニッツライナー

あとがき
完全版でキャメロンは、なにをやろうとしたのか?
完全版ミニッツライナー


 まえがき
・ハリウッド映画の脚本術
ハリウッド映画はスゴい!
2時間の中で余分な台詞、無駄なカットは削って磨いて最後の最後まで洗練され尽くされている

脚本家のシド・フィールドが語った「
ハリウッド映画が一貫してやっていること」を
僕なりに噛み砕いてみると2つある

まずひとつ、脚本は1分にごとに進んでいる。それも観れば「だれが」「なにをした」で説明できるほど「見ればわかる」を徹底して突き詰めてる

もうひとつは構成のセオリー
上映時間2時間・120分の制限の枠の中でどんなジャンルでもエンターテインメントとして成立させられる構成のセオリーというものがあります


簡単に言うと…
30分目で目的を説明
60分目で物語を広げて
90分目で選択肢を狭めて
ラストに向かって走る


こういうものです
今度はもっと詳しく15分おきに


10分目紹介 主人公の満たされない状況・キッカケ
30分目目的 主人公をラストまで向かわせる動機付け
45分目変化 状況の変化
60分目転回 転回点
75分目選択 引き返しのつかない行為
90分目 クライマックスへの行動
120分目解決 エンディングまで


まだザックリですが
これが大ヒットしてきたハリウッド映画の2時間を組んだ構成のセオリーです


早速、これを『エイリアン2』に当てはめると…

     『エイリアン2』
10分目紹介 リプリーの悪夢と不満
30分目目的 海兵隊と出撃
45分目変化 ニュートに遭遇
60分目転回 エイリアン現る
75分目選択 コロニーに篭城
90分目葛藤 リプリーvsフェイスハガー
ラスト解決 リプリーとニュート、夢を見る


2時間の映画より長いので少しズレて違和感がありますが
これだけでも構成が可視化できておもしろいと思います

勿論セオリー通りでは似たり寄ったりになるだけですが
『エイリアン2』の特異な点はそれが続編である上に「自分がやりたいこと!」 を作品の中で無理なく詰め込めたこと
最後に意外な「もうひとつのクライマックス」を発明したことだと思います


そこらへんの魅力や
書き出すことで見えてくる「上手さ」を本編で書いていきます





 本編
・アクション映画の教科書
『エイリアン2』ミニッツライナー
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1986年公開『エイリアン2』 上映時間137分
監督 ジェームズ・キャメロン

10分目・主人公の満たされない状況・キッカケ
『リプリーの悪夢と不満』
映画が始まって冒頭から~30分までは映画の目的が語られます
特に最初の10分は 主人公や登場人物の紹介。観客を惹きつける大事なつかみです
刑事サスペンスなら最初の事件を説明し終えます
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※数字は上映時間の分です
1.タイトル
2.前作の続き、リプリー地球へ向かう
3.リプリーを乗せたナルキッソス、ゲートウェイ・ステーションと接触
4.作業員、リプリーを乗せたナルキッソスの入り口を破る
5.リプリー、生存確認
6.リプリー、目覚める
7.リプリー、57年間眠っていたことを知る
8.リプリー、絶対絶命のピンチ
9.リプリー、エイリアンの恐怖を思い出す
10.リプリー、説明するも理解されない

ここまでで「主人公の満たされない状況・キッカケ」をやり切ってる
文句なしの導入です

1分毎にタイトル・宇宙船・発見・進入・出会い
最初の5分で今作の舞台を紹介
次の2分で今の主人公を説明(娘を失った)
残り3分で満たされない状況(エイリアンの恐怖、伝わらない不満)

10分目に前作同様自分の思い通りにならないリプリー
仕込みはこれで完璧です
しかもここで紹介されたものはすべてラストの解決に繋がってくるものしかありません

映画のエンディングの答えは常にオープニングにあります







30分目・主人公をラストまで向かわせる動機付け
『海兵隊と出撃』
2時間映画で主人公が動く第1のポイントです「主人公がやっと事件を知る」「最大の敵の存在が見える」「守るべき覚悟を決める」など映画全編の 主人公の行動の理由映画の目的を説明付ける肝です
しかし、『エイリアン2』の場合はちょっと特殊です…
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※数字は上映時間の分です

11.リプリー、呆れ果てる
12.リプリー、説得する
13.リプリー、悪夢の再開を知る
14.事実を知り手のひらを返す
リプリー、流石に怒る
15.バーク、本作の目的を話す。(ここでパワーローダーが使えることを示唆)
16.リプリー、再度エイリアンの恐怖に襲われる
17.リプリー、エイリアンと戦うことを決意
18.スラコ号乗組員、目覚める
19.リプリー、海兵隊員と遭遇
20.海兵隊員が紹介される、バスケス上等兵の筋トレ
21.食事中、ビショップ登場
22.ビショップ、曲芸披露
23.リプリー、ビショップ(ロボット)に強い拒否反応を示す
24.ゴーマン中尉、説明するも理解されない
25.リプリー、説明する
26.リプリー、も理解されない、積込作業開始
27.パワーローダー、登場
28.リプリー、パワーローダーを操縦
29.ドロップシップ発進準備。各員武装
30.APCに乗り込む

まさにジェームズ・キャメロンがやりたいことであり、最も影響与えた点である海兵隊員のシーンに多く時間を割いてます

「17.リプリー、エイリアンと戦うことを決意」
ですでに動機付けは決まっていますが
主人公の行動の理由が冒頭の紹介の流れで15分辺りで語るやり方も多いです
(完全版ではこのシーンが30分近くに来るようになっています)

では30分目に出てくるラストまで向かう動機とは…

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『パワーローダーです』



でもいいんですけどね、やはり出撃の場面でしょう
危機感のない海兵隊員・ロボット・以降5~10分毎に無能の伏線を張られ暗雲立ち込めるゴーマン
目的は決まっても不満はずっと付きまといます
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45分目・状況の変化
『ニュートに遭遇』
ここから~60分まで(映画の丁度半分)は、お話を膨らませて転がして最初のクライマックスを魅せていきます
その途中45分目では新しい要素全体の伏線 が繰り出される部分です

刑事サスペンスなら重要な証拠がみつかるといいですね
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※数字は上映時間の分です
31.ドロップシップ降下準備
32.ドロップシップ降下
33.リプリー、ゴーマン中尉に実戦経験を尋ねる
34.着陸に備える
35.惑星LV-426の状況を知る
36.惑星LV-426に着陸
37.第1分隊、突入開始
38.続いて第2分隊も突入
39.探索するも反応がない
40.探索は続く、人が居た痕跡が見つかる
41.エイリアンが死んだ痕跡が見つかる
42.リプリー、バーク、ビショップ、探索に参加、住民はシェルターに隠れたようだ
43.リプリー、フェイスハガーを発見、エイリアンとの再開
44.バーク、フェイスハガーに一目ぼれされる、2匹生き残っていることがわかる
45.フロスト二等兵、生体反応確認
46.ヒックス伍長、ニュートを発見。リプリー、保護しようとするも失敗

前作『エイリアン』をきちんと抑えたホラーをやっているのと同時に
最もマネされまくった海兵隊のイメージがジリジリと続きます

リプリー、バーク、ビショップが探索に加わった途端、進展が起こることで
数多い登場人物の中で、この3人こそがキーパーソンなんだなとわかります

現に何も起こらないようで映画が始まって最初に映るエイリアン・フェイスハガーをみつけるシーンは最期のリプリーとバークの関係あらわすかのように撮られていて
一作目の構造を完全になぞっています。一番恐いのはロボットよりも人間
エゴなのです…

46分でニュートが登場することで大きな手がかりとなり状況が変化します

以降ニュートの行動はすべて主人公たちを救う「導き」になっていて
物語上の守護天使の役割を果たします






60分目・転回点
『エイリアン現る』
映画の半分で物語は主人公たちの行動の影響によって個人のものから社会 的なものになっていきます。ここが最初の見せ場です
映画の名シーン!と呼ばれるクライマックスは大体丁度真ん中60分目で起きます

刑事サスペンスなら事件が大きなものに発展し世間が注目しはじめる頃です

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※数字は上映時間の分です
47.リプリー、追いつく
48.リプリー、ニュートを抱く。本名を知る
49.ゴーマン中尉、ニュートに質問攻め。リプリー、ココアチョコレートを飲ませる
50.リプリー、ニュートの顔を綺麗に拭く。ハドソン上等兵、生き残りが居ないことを報告
51.リプリー、ニュートと会話
52.リプリー、ニュート以外の全滅を知る。ビショップ、フェイスハガーを研究
53.ハドソン上等兵、数多の生体反応を確認。大気製造工場に向かう。
54.大気製造工場に侵入
55.地下でエイリアンの巣窟を見つける
56.巣窟を探索
57.リプリー、ゴーマン中尉の無能さをまた指摘
58.ゴーマン中尉、隊員に火炎放射器以外の使用を禁止させる。アポーン軍曹、実行させる
59.入植者たちの全滅を見る。リプリー、ニュートに見せないようにする
60.エイリアンエッグ、フェイスハガーの残骸を発見。ディートリッヒ伍長、生き残りを発見
61.リプリー、目を逸らす。アポーン軍曹、生き残りと共にチェストバスターを殺す。エイリアンが潜む

ニュートの登場によって物語は広がります

ビショップがエイリアンに興味を持ち始める
リプリーの嫌な予感が当たったかのように見えた次には生体反応をみつけます
もう不安しかありません

映画の半分ではじめて人が死ぬ
映画の半分でエイリアン・ウォーリアー が登場






75分目・引き返しのつかない行為
コロニーに篭城』
ここからは映画の後半です
90分目までは主人公は前半ほど活躍しません
ラストのために徐々にトーンが落ちていきます

一度広げた人物・物語の選択肢をあえて 狭めることでラストに向かって「なに をするのか」を観客にわかるようにハッキリさせる必要があるからです
ここでの狭め方がヘタクソだと「後半ダレてつまらなかった」「イマイチ乗れなかった」なんて悪印象がついてしまいます
「物語は世界へ!」と言ってる場合じゃありません畳みます

刑事サスペンスなら犯人に先回りで証拠をもみ消され逮捕が困難になる75分目です
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※数字は上映時間の分です
62.エイリアン、忍び寄る。ハドソン上等兵、生体反応多数確認。ゴーマン中尉が無能。リプリーがまた指摘
63.ディートリッヒ伍長、エイリアンに襲われる。フロスト二等兵、クロウ二等兵、ウィズボウスキー二等兵が死亡。戦闘開始
64.アポーン軍曹死亡。リプリー、ゴーマン中尉への不満を爆発
65.リプリー、APCで隊員の救助に向かう
66.隊員たち、APC乗り込む
67.ドレイク二等兵死亡
68.リプリー、APCで脱出
69.困惑する隊員たち。リプリー、アポーン軍曹とディートリック伍長を見捨てる
70.リプリー、喫煙。バーク、核攻撃に反対
71.ヒックス伍長、核攻撃を決断
72.ドロップシップ離陸。スパンクマイヤー二等兵、異変に気づく
73.フェッロ伍長、エイリアンに襲われ死亡。ドロップシップ大破
74.ゲームオーバー。ニュート、コロニーに戻ることを提案
75.コロニー内の武器を調達

たった3分のエイリアンの襲撃によって海兵隊の大半が居なくなります
クライマックスを少しズラすことで違和感なく選択肢を狭める ことに見事に成功しています
 
ゴーマンが間違っていてリプリーが正しかったとようやくわかります
登場人物全員がエイリアンの悪夢を見ることでリプリーが持つ「悪夢」薄まって違うエイリアン2の「母と子」のテーマにシフトしていきます

仲間を切り捨てる69分。あきらかにリプリーらしくない選択ですが
10分前に入植者を殺した問いの答えになっていますし
すぐに「タバコ」を吸わせることで「リプリーも本当はこんなことしたくないんだ」と観てるときは自然に見えます

リプリーの非情な行動も結果的に、 ニュートの導きを丸で引き出したかのように上手くやってのけています

75分目でコロニーに篭城。活躍する舞台の選択肢を狭めます







90分目・クライマックスへの行動
『リプリーvsフェイスハガー』
2時間映画で主人公が動く第2のポイントです。ここまでとことん 不利になって追い詰められます
選択肢がもう無い90分目で 主人公は自分で解決しようと決心します

刑事サスペンスなら謹慎処分中の
主人公が「しゃらくさい!」と44マグナム片手に完全犯罪を暴力で解決しに行く90分目です。ちなみに44マグナムとは弾のことです
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※数字は上映時間の分です
76.リプリー、ハドソン上等兵に設計図を探すように元気付ける。ビショップも同調
77.リプリー、バリケード作戦を指示
78.ヒックス伍長、リプリーに発信機をあげる。結婚指輪じゃないよ
79.リプリー、ニュートを寝かしつける。「ケイシーは夢を見ないよ」
80.リプリー、ニュートに発信機を渡す。ニュートをカメラで見守る
81.リプリー、ニュートを抱きしめキスする。リプリー「夢を見ないで」
82.リプリー、ビショップに研究を報告させる。エイリアンの母の存在を示唆
83.リプリー、バークと対立
84.リプリー、ビショップに悪い知らせを報告させる
85.ビショップ、危険な作戦に名乗り出る
86.リプリー、ビショップを送り出す
87.ヒックス伍長、皆を気遣う
88.リプリー、ヒックス伍長からパルスライフルの使い方を教わる
89.ゴーマン中尉、目覚める
90.リプリー、悪夢にうなされるニュートに寄り添う
91.ビショップ、もうひとつのドロップシップを起動させる。リプリー、異変に気づき目が覚める
92.バーク、フェイスハガーにリプリーを襲わせる
93.リプリー、ニュートと共に脱出を試みる
94.リプリーvsフェイスハガー

残念ですが100億万回ぐらいマネされまくった「セントリー銃」はでてきません(まとめで触れます)

状況の悪化が進むのと同時にラストに向けて ニュートの発信機ヒックスの指導 ビショップとの関係の伏線が出揃います
これ以降はジェットコースターのように進むだけなのでこれで本当に最後 です

ニュートとの会話が「母と子」のテーマを言語化してる唯一のシーンです
ラストで「え、マミー?」とならないために説明を入れています

前述したとおり『エイリアン2』は2時間より長いためズレがあります
本当の「第2のポイント」はもう少し先ですが
リプリーがニュートのために自力で戦わざる得ない「きざし 」はこの時点でハッキリ描かれています

第1のポイント転回点 と同じようにエイリアン2の山場はセオリーより「もうひとつ」先に置かれてます
そして…



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ここから先が『エイリアン2』の真骨頂
セオリーを覆す。もうひとつのクライマックス!
後に『ターミネーター2』でもやってキャメロン的なアクションスタイルを定着させた技です




 

ラスト




105分目・選択肢の完全な削除
『味方の全滅』

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※数字は上映時間の分です
95.隊員たち、ふたりを助ける
96.隊員たち、バークの処刑を決断
97.バーク、最後の抵抗。電源を落とす
98.戦いの予感、エイリアンとの対決に備える
99.ニュート、危険を察知。隊員たち逃げ場を自ら塞ぐ
100.vsエイリアン・ウォーリアー。リプリー、バークを逃す
101.ハドソン上等兵、エイリアンに連れて行かれる
102.バーク、逃げた先で死亡
103.ニュート、逃げ道を案内。「this way」
104.ゴーマン中尉、バスケス上等兵を助けに行く
105.ゴーマン中尉とバスケス上等兵、エイリアンと共に爆死
106.ニュート、リプリーたちとはぐれる
107.ニュート、エイリアンに連れていかれる

間一髪のところで海兵隊の力によって助かります。これ以降すぐにリプリーは誰の手も借りれなくなり。選択肢は完全に自力のみになります

ジャスト100分で火蓋が切られるのは見事すぎます


指導者としては5~10分置きに役立たずだったゴーマンですが男をみせます
90分目からたった15分でラストに残る人物以外が消えることでストーリー自体の選択肢も絞られます

そしてニュートまでもが…





120分・最後のクライマックス
『リプリーの復讐』
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※数字は上映時間の分です
106.ニュート、リプリーたちとはぐれる

107.ニュート、エイリアンに連れていかれる
108.ヒックス伍長、負傷
109.ビショップ、ドロップシップで助けに来る
110.リプリー、武装
111.リプリー、ニュート救出に向かう
112.リプリー、エレベーターで降下中にも武装
113.リプリー、ニュートの発信機を頼りに恐る恐る進んでいく
114.リプリー、逃げ道を確保しながら進む。発信機との距離を確認
115.リプリー、ニュートの発信機を拾い落胆
116.リプリー、叫び声を聞きニュートを救出
117.リプリー、エイリアンの巣をみつける
118.リプリー、エイリアン・クイーンに遭遇
119.エイリアン・クイーン、息子の助太刀を退かせる
120.リプリー、エイリアン・エッグを破壊

後がないリプリーに最後のアクシデント。ニュートまでも失います
110分、ここで反対を振り切りはじめて自分の意思で解決に向かいます
救出とエイリアンと戦うことが自然と結びつきます

90分目から20分伸びましたが
伏線→選択肢の削除→それによるアクシデント→伏線を回収する行動
の流れがちゃんと汲まれているので飽きないどころかフリとしては完璧です

5分ほどテンションを下げた後
一対一を望むエイリアン・クイーンに対し「こっちは子供が世話になってんだ!」と
宣戦布告を挑むリプリー。アクシデントを解消したところで更にアクシデントを畳み掛ける
2度目、最後のアクシデントでラストに向かいます







137分まで・本当の最後のクライマックス
リプリーとニュート、夢を見る』
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※数字は上映時間の分です
121.リプリー、エイリアン・クイーンから逃げる
122.リプリー、エイリアン・クイーンに追いつかれる
123.リプリー、エレベーターで戻ってくるもビショップに置いてかれる
124.エイリアン・クイーンの復讐。ビショップ、リプリーを助けに来る
125.ビショップ、皆を惑星LV-426から無事脱出させる
126.ビショップ、ドロップシップをスラコ号に帰還させる
127.エイリアン・クイーン、ビショップを攻撃
128.リプリー、エイリアン・クイーンを挑発
129.エイリアン・クイーン、ニュートを追いかける
130.リプリー&パワーローダーvsエイリアン・クイーン
131.リプリー、エイリアン・クイーンを追い出そうとするも失敗
132.リプリー、エイリアン・クイーンに勝利。ビショップ、ニュートを守る
133.ニュート、リプリーを母と呼ぶ
134.リプリー、ビショップとヒックス伍長を休ませる
135.リプリー、ニュートと休まる
136.エンドロール
137.エンドロール

リプリーの復讐により、クイーンも復讐に駆られます
そして舞台は最初のスラコ号。前作のノストロモ号の「エイリアンの恐怖」が再現されます
(今気づいた。ありがとうミニッツライナー。俺の手柄のように書いておこうハハ)

都合上クイーンの襲撃のためだけにビショップが消され、遂にリプリーとニュートだけになる
クイーンは復讐を果たす為にリプリーの「子供」を狙います
そして最強の敵に最弱の武器で挑む!ここの登場は歌舞伎の見得ですね

今度は自らの手でエイリアンを宇宙に葬り、ロボットと娘を救うことでリプリーはオープニングで挙げたすべてを克服します
安心してニュートと夢を見ることができるのでした…




まとめ

10分目:リプリーの悪夢と不満
17分目:戦いを決意
30分目:不安ながら出撃
45分目:ニュートに遭遇
60分目:恐怖と再会 エイリアン現る
75分目:コロニーに篭城
90分目:リプリー、フェイスハガーと戦うが海兵隊に救われる
105分目:味方が全滅、ニュートがさらわれる
110分目:リプリー、ニュート救出を決意
120分目:リプリー、クイーンに宣戦布告
ラスト:リプリーとニュート、夢を見る








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 あとがき
完全版でキャメロンは、なにをやろうとしたのか?

もう結論から言うと
完全版の追加カットはすべて
ディティール」と母と子の「テーマ
」の2種類に分けることができて
この2つが劇場公開版より強化されています

完全版追加カットだけのミニッツライナーでわかりやすく紹介します



『エイリアン2 完全版』

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最初の30分
※数字は上映時間の分です
※以下色つきは追加カット

10分目 リプリー、娘の事実を知る
10.リプリー、娘が二年前に亡くなったことを知る
11.リプリー、エイミーのことを思い出して涙する
15分目 57年経った 惑星LV-426
16.探査車、施設に戻る
17ユタニ職員、社名で奥地に向かう家族探検隊への返答を考える(説明ゼリフ)
18.家族探検隊、宇宙船をみつける
19.ニュートの両親、調査の準備
20.ニュートの両親、宇宙船に侵入
21.ニュートの父、フェイスハガーに寄生される
23.バーク、自分の目的を話す
27.海兵隊ポスター、パルスライフル、核、パワーローダー、APC。今作で活躍するメカが勢揃い
28.生活居住区
30分目 リプリーの決意(25分) バスケスの訓練

ここは追加カットによって劇場公開版よりセオリー的には良くなっています
自分の娘の後にニュートを見せることで「母と子のテーマ」の子が誰になるのかがわかりやすいです
10分~30分の間に「主人公をラストまで向かわせる動機付け」が語られて25分には決心しています
でも30分目にはバスケスです
おなじみキャメロンの大好物です

あ、23.はあきらかに尺削りですね
残念だねバーク






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第2のポイント:90分まで
※数字は上映時間の分です
※以下色つきは追加カット

44.ハドソンの武器紹介ビームガン、スマートミサイル、プラズマライフル、RPG、音電子破砕銃、核爆弾、ペニスにナイフ
45分目 惑星に到着
51.ハドソン二等兵、生体反応を確認。バスケス上等兵が調べるとハムスターでした
53.リプリー・バーク・ビショップAPCで移動・到着
54.ヒックス伍長、ためらうリプリーを気遣う
60分目 ニュートを保護
75分目 エイリアンの襲撃
87.セントリー銃登場
90分目 リプリー、バリケード作戦を考案

リプリーが抱いていたネコの対比でハムスターというコメディーリリーフになっています

ヒックスとの関係を深めることで「父」を匂わせて対比として「母」を強調させるテーマに繋がっていきます

完全版だと
映画の半分で「エイリアンの襲撃」は同じ
作戦を指揮する90分目の「主人公の自力の行動」
も一応上手くハマってます






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Aliens_285Pyxurz
ラストまで
※数字は上映時間の分です
※以下色つきは追加カット

90.リプリーとヒックス伍長、セントリー銃の設置場所を考察
91.バスケス上等兵とハドソン二等兵、セントリー銃をテスト
92.セントリー銃は常に監視し続ける
93.ニュート「怪物も赤ちゃん産む? 人間の子供も同じでしょ?」
96.ハドソン二等兵、女王の存在を推測

98.セントリー銃起動
99.セントリー銃弾切れ
102.セントリー銃VSエイリアン・ウォリアー
103.セントリー銃、エイリアンを退却させる
105分目 リプリー、武器の使い方を教わる
120分目 バスケス・ゴーマン死亡
128.リプリーとヒックス伍長、互いをフルネームで呼び合う
135分目 リプリー戦線布告
150分目 ニュート、リプリーを母と呼ぶ
152.クレジットが増える

うひとりの主人公、セントリー銃の大活躍が5分もあります
もうひとつのクライマックスの前にもう一山あります

エイリアン・クイーンの存在を暗示させることで「母VS母」の構図がわかりやすくなってます

リプリー出撃前にもう一度ヒックスを入れとくことでハッキリと「父と母」の関係が濃くなっています…







・自分がやりたいこと!

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ジェームズ・キャメロンは完全版こそが
「本来届けたかったエイリアン2」と語っています

つまり完全版が当時完成品として出来上がった『エイリアン2』であって

上映時間を削る為にやむ終えず17分カットして
ハリウッド映画の「構成のセオリー」に沿わせて編集したバージョンが劇場公開版です

その際「どれを削ったら大丈夫なのか?」を考えて
削った要素が「 ディティール」と「テーマ
これが無くても大丈夫だったわけです

劇場公開版だけでも
「リプリーの娘の喪失感は薄かったか?」
「ニュートとの関係は薄かったか?」
「ニュートがリプリーを母と呼ぶことに違和感があったか?」

特撮メカのディティールにしても
劇場公開版の

30分目で
目的を説明
ドロップシップとパワーローダー

60分目で物語を広げて
海兵隊の装備

90分目で 選択肢を狭めて
パルスライフル

ラストに向かって走る
エイリアン・クイーン


だけでは、あの時代のクリエイターが影響を受けるだけのディティールは不足だったか?

よくあるパターンやセオリーの中でも
作家性・自分の個性は嫌でも、にじみ出てくるものだと
映画の内容を細かく書くことで見えたと思います

キャラクターとアクションだけでディティールは積み上がって行き
テーマは物語の流れや見せ方の経過で出てきたもので
ハリウッド映画の名作は成立してきたと思います





【#01】エイリアン2【ミニッツライナー】
おわり



ここまで読んで頂き本当にありがとうございます
「なにかものを作ってる人の役に立てる記事を書いてみたい」
ってとこからやり始めたミニッツライナーです
あと2作近々公開する予定です

 

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